おれんぢ日記

食いしん坊OLの(食べ歩き、旅行、映画、観劇、登山、健康)くだらない日常

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ウォーダンス 響け僕らの鼓動(ネタバレします)

戦争で両親を殺され家を奪われたウガンダの子どもたちが
仲間と一緒に奏でる音楽と伝統舞踊を通して笑顔と希望を取り戻すまでを克明に映した
ドキュメンタリー映画ということで
これを観た人達のレビューの評価がほぼ全員物凄く高く
本当に最後にこの子達の鼓動の響きが感じられる その輝きと力強さに心打たれるというので
どうしても観たかった映画だったのだが・・・・・昨日川崎で上映されることになったというので観てきた


作り話の映画のように むごたらしいシーンの映像が流れるわけではなく
全て 体験した子供達の声で語られるのだが 
作り話ではなくて・・・・これが本当の話なだけに 話を聞いているだけで
その事実のあまりのひどさに それを想像すると 思わず嗚咽がもれるほどズガーン!と心にくる

これは ウガンダ北部の 反政府勢力の活動が一番活発で政府軍との戦闘が一番激しく危険な地域
にある パドンゴ避難民キャンプに暮らす子供達の通う小学校の生徒達が
1年に一度行われるウガンダで知らない人はいないほど有名な大会だという
全国から2万を超える小学校が参加を競う「ウガンダ全国音楽大会」へ初参加し優勝を目指すという
ストーリーなのだが

そんなパドンゴの小学校から音楽大会へ参加するメンバーに選ばれたうちの
3人にスポットが当てられている 女の子のナンシーとローズ 男の子のドミニク

ナンシーは兄弟と寝ている間に 両親が反政府軍に連れ去られ しばらくして母親だけが戻ってきて
お父さんが反政府軍にバラバラに切り刻まれ 母親はその死体を埋めるよう命令されたと聞かされ

ローズは親に家から離れた茂みに隠れて寝てなさいと言われ兄弟と隠れて寝ていた間に
家に反政府軍がやってきて「子供の居場所はどこだ?」と聞かれた両親が「子供はいない」と言うが
しばらくして政府軍の軍人さんと一緒に子供達が家に戻ってみると 家に両親はいなく
外にあった土鍋を軍人さんが火から下ろしてみると 土鍋の中にいくつもの生首があって
その中にローズの両親の生首もあったのを目の当たりにする
そして「両親が私達子供の居場所を話していたら 殺されずに済んだかもしれないのに」
という思いが頭を離れない

ドミニクは兄と2人 反政府軍に誘拐され少年兵にされるのだが 捕えられていたのはたった2週間
なのに 2ヶ月もあったかと思うくらい長く感じたという その間に反政府軍とともにいて
ドミニクが目にした状況 自分たち捕らわれた子供達が兵士に脅されて行った 地獄のような光景
どんなことを見てきたのかは 今はまだ自分の口からは話す勇気がないと語るドミニク・・・・
ただひとつドミニクが話したエピソードは
ある日反政府軍と農地を歩いていたら 目の前に農民が3人歩いていたのが見えたと
反政府軍の兵士達は捕えた子供達に命令する 彼らを彼らの農具(クワ)で殺せと
目をそむけず ちゃんと彼らを見て殺せと そうしないとオマエラを殺すと
ドミニクは言われた通り その農民の頭を何度もクワで叩いて殺したという
彼は言う「彼らはなにも悪いことはしていないのに・・・」
唯一話したエピソードがこんなひどい話なのに
それよりも話せない出来事があったとは どれだけ恐ろしいことがあったのか想像もできない

しかも自分ひとりだけ逃げ出せたのか救出されたのか 兄はまだ反政府軍に捕えられたままだ
自分が逃げたことで兄は反政府軍に殺されていないか 無事逃げ出せたのか 兄の安否が心配だ
ドミニクは最近 反政府軍の指揮官の一人が政府軍に捕えられたと聞き
兄の安否をその兵士に確認できないか聞きたいので面会したいと政府軍に頼む

そのドミニクが反政府軍の捕えられた指揮官に兄のことを質問するシーンが 特に印象的だった
ドミニクは 多分兄は殺されたと聞かされる
しかしドミニクはその後も すごく落ち着いた調子で 静かにその兵士に問うのだ
「人を殺したり 子供をさらったりするのは 悪いことだよね?」
兵士「・・・・・」
「どうして 悪いことだってわかっているのに そんなことするの?」
兵士は答える 「・・・・命令だから・・・・」
「家族は子供が多い方がいいんだ」(子供がたくさんいる家が強い?だったかな?)
するとドミニクは冷静に返すのだ
「悪いことだってわかっているのに軍を大きくするために子供をさらうんだね」←こんな感じ うろ覚え

小学生なのにドミニクの方が大人より大人なのだ
あの堂々とした落ち着きと しっかりとした考えを持っているドミニクがすごい
自分が逃げたせいで兄が殺されたという自責の念がきっとあったと思うのに・・・・

ナンシーも ある日 反政府軍にさらわれていた母親が無事にキャンプにたどり着き
2人で父親の埋められている墓のところへ行くのだが
父の墓を見たとたん「自分もお父さんと一緒に死にたかった」と泣き崩れる

ローズにいたっては それでなくても両親が殺されたショックで心はボロボロなのに
身を寄せている叔母さんから子守家事掃除水汲み家のことを全部させられ
コキ使われて ひどい扱いを受けている それでも口答えせず 黙って働いている
小学校の休み時間に みんなわいわい騒いでいる隣で一人死んだような表情で涙を流すローズに
心が痛む

そんな彼らに音楽で彼らの傷ついた心を癒そうと パドンゴ小学校の教師達が
「ウガンダ全国音楽大会」に挑戦することを薦め
大会の2週間前に首都カンパラから音楽専門家を2人招いて特訓が始まる

最初は笑顔なんてできなかった彼らが 歌や楽器 踊りの練習をするうちに
徐々に癒されていき そして民族の誇りを取り戻していく
皆と歌っている間 必死に楽器を演奏する間 踊っている間
その時間だけは 嫌なことを忘れて 音楽に没頭できて 楽しくなれるのだ

パドンゴ避難民キャンプに暮らす人々は そんな彼らと同じ 親や兄弟 親戚を殺されさらわれた
人達がほとんどで 彼らはそのキャンプ地周辺に住んでいた アチョリ族の人々なのだが
反政府軍の構成員も同じアチョリ族なのだ
だから彼らはウガンダに住む他の民族からも罵られ虐げられている

首都カンパラへ「ウガンダ全国音楽大会」へ出場のため行ったときも
他の出場校の生徒達から「人殺し!」と罵声を浴びせられる
傷ついた彼らの心はますます暗く表情も沈んでしまうが
ドミニクは強い
「みんな北部の紛争地域に住む僕達になど何もできないと思ってる!でも伝統舞踊で証明してやる
んだ!僕達が巨人であることを!」
ナンシーは言う
「踊っているときは辛いこともみんな忘れて故郷に帰った気分になるの!」
彼らはアチョリ族の失われた誇りを取り戻そうとしている

大会は8部門に分かれて行われるが そのうちの彼らの伝統舞踊のシーンが特にイイ
輪になって歌い踊りだすうちに みんな輝いた笑顔になっていく
そのダンスの迫力のすごいこと
南部の豊かな地域の小学校の生徒達はみな新品のキレイな衣装だが
ドミニク達は楽器も衣装も中古品のリサイクルや手作りで貧しくボロボロ でも迫力は誰にも負けない

そして大会の結果は・・・・・

大会のあとも ドミニクが本当に最後までとても立派だ

民族の誇りを取り戻し キャンプに帰ってくる彼らの表情は本当に嬉しそうだ

ローズ「私は 親を殺されたかわいそうな女の子じゃないの。」
    「カンパラで伝統舞踊を踊って優勝カップを持ち帰った女の子よ!」

ドミニク「僕は部族の未来そのものなんだ!」


なんて強いんだと思った
強く生きていくために必要なものとは何かを この映画は教えてくれている

日本に生活していて起こるささいな悩みや問題はなんてちっぽけなものなんだと感じる

この映画の後に続けてインドのカルカッタの売春窟を舞台にした「未来を写した子供たち」も観たが
この二つを合わせてみると これらの映画から伝わるメッセージがより良く感じられると思う

こっちの映画の中に登場する子供達のうちのひとりが写真撮影の腕を買われ
アムステルダムで行われる世界の子供達の写真展に招かれた時に
自分たちが撮影した写真の一枚一枚を他の子供達に説明するシーンで言うセリフ
「これは少し悲しい写真でしょ?でも ちゃんと見なきゃね」

彼はすごい すごく立派で賢い
父親はハシシ中毒で もう人として役に立たない 大人は誰も相手にしない
「そんな父親でも 僕のお父さんだから 嫌いになりたくないんだ」
母親は売春婦だが客の男に台所で火をつけられ焼き殺された
そして自暴自棄になったあとで立ち直りかけたときのセリフがアムステルダムでのセリフなのだ

「ウォーダンス 響け僕らの鼓動」
インドの少年の言葉で言えば これは ひどく悲しいが ちゃんと見なきゃいけない話だと思う
コレを観てそれぞれが何を思いどう行動するかはわからないが 観る意義はすごくあると思う
この映画の公開場所や期間が限られていることがとても残念だ
もっとたくさんの人に是非観て欲しいと思う



 





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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

コメント

残念ながら名古屋の公開は終わってた。
こういうドキュメンタリーを見るとアフリカはずっと紛争してるね。
貧困による政府への苛立ち、民族間、宗教対立・・・ずっとずっと目に見えない物と戦ってる。
いばらの道を抜けた先にはまたいばらの道・・・その中で希望を見出す事は平和ボケの日本人にはとうてい理解できない。
いや、誰にも理解なんてできんだろうね。
その苦しみや悲しみは本人以外絶対に理解できない。
けど自分の中にある苦しみ悲しみをオーバーラップさせて共有する事はできる。
程度の差はあれどもね。

こういう紛争地域で頑張る子供みてると抱きしめたくなるな。
可哀想だからじゃなくて頑張ってんなお前ら!みたいな。

  • 2009/09/23(水) 22:34:54 |
  • URL |
  • アル #-
  • [ 編集]

アルさん

なんでだろうねー
他の地域では何日かずつ公開されてるのに名古屋はたった1日だけ限定だったねー
名古屋って映画館に観にいく人口が少ないのかな?
でもこの映画去年からずっとちょこちょこ全国のあちこちで数日ごとに上映してまわってるから
また名古屋にいくことがあるかもねー

頑張ってる姿を見ると応援したくなるんだけど
頑張って報われる場合と頑張ってるのにそれが報われない状況があることを考えるとなんかいたたまれない気持ちになっていくね
それにしても生きるための人間の持つパワーってすごいなあと思い知らされるね

  • 2009/09/27(日) 03:57:55 |
  • URL |
  • おれんぢ #G9bPQv7I
  • [ 編集]

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